
欧米などのペット先進国は日本と違いペット全体の意識が高いので、ペットに関する法律が数多く設けられています。
そのため、ペット先進国で作られたドッグフードは、厳しい安全基準や材料にこだわったものが多くあります。国産ドッグフードとまた変わった海外産ドッグフードを日本でも購入できますが、何を基準に選べばいいのかわからないという人も多いと思います。
そこで今回は、海外産ドッグフードの選び方とおすすめ10選を紹介します。
海外産ドッグフードの特徴
ペットの法律と意識の高さ
アメリカ
アメリカは州によって異なりますが、厳しい規制を設けています。各州で独自の医薬法や計量法、管理法があり、販売する州ごとにその規制をクリアしなければ販売できません。さらに原材料や生産地、記載の義務など数多くの基準が法律で決められています。
ペットフードだけでなくペット自体の法律も厳しいため、ペットの健康問題が飼い主さんにとっては最優先事項となります。そのため、おのずと犬や猫といった動物が毎日口にするペットフードの質は高くなっています。
カナダ
カナダは世界2位という広大な土地を有しているため、新鮮で質の高い食材が安価に手に入ります。
日本では考えられませんが、カナダの一部の州ではペットショップでの犬の販売を禁止している地域があります。これにはカナダの人の動物愛護の意識の高さが伺えます。キャンプやサイクリングなど愛犬と一緒に休日を楽しむことが多いカナダの人にとっては、犬は立派な家族の一員。病院代などが高いこともあり、食事には一層気を使っています。
スウェーデン
日本ではアパートやマンションを借りる際にペット可などと記載されていることがほぼ100%ですが、スウェーデンはペット可という言葉すら記載されていません。これは猫や犬と一緒に暮らすことは市民当然の権利という表れです。また外で飼う時に必要になるくさりでの繋ぎは法律で禁止されており、ペットに対しての意識が伺えます。
動物愛護に伴いペットフードも優良と言えます。スウェーデンのドッグフードの原材料を見るとグレインフリードッグフードや野菜などを中心にしたベジタリアンドッグフードなどが多く見受けられます。それ以外にも肉などの動物性タンパク質をふんだんに使用したドッグフードも数多く販売されています。
タンパク質が多いので与えすぎに注意
海外のドッグフードは、国産のドッグフードと比べてタンパク質が高い傾向にあります。これは犬の祖先である「ハイイロオオカミ」が肉食動物で、肉を主原料に生活していたのを模範にしている企業が多いからだと思います。
しかし、タンパク質量はAAFCOに定められている基準を満たしていれば、愛犬の健康に問題はありません。
国産のこのこのごはんと比較してみました
商品名 | 主原料 | タンパク質 |
---|---|---|
このこのごはん(国産) | 鶏肉 | 21.5% |
カナガン(イギリス) | 鶏肉 | 33% |
主原料に同じ「鶏肉」を使用していてもかなり違いがありますね。
散歩にあまり行かず、活発ではない犬に高タンパク質のドッグフードを与えすぎると、肥満になってしまうので注意してください。また、活動量の多い犬にはAAFCOの基準よりも多めのタンパク質を与えてもOK。愛犬の体調や体重をみて、ドッグフードをローテーションで変えても問題ありません。
国産のドッグフードとの違い
まず前提として、日本の動物愛護法などの規制は海外と比較してみるとまだまだ少ないです。また、海外の法律から遅れて、平成21年に「製造方法」や「表示義務」などの安全性の確保に関する法律が施行されました。ペットフードについては一層厳しくなりましたが、正直まだまだな部分があります。
タンパク質の違い
海外産のドッグフードは高タンパク質のフードが多いので、活動量が多い犬や痩せ気味の犬に向いているでしょう。さらに海外産ドッグフードは動物性タンパク質を複数種類使うことが多いため、たくさんの栄養素を摂ることができます。もちろん1種類だけの動物性タンパク質を使ったドッグフードも販売されています。
日本のドッグフードは小型犬に特化しているフードや海外に比べてタンパク質が抑えられているフードが多い傾向なので、小型犬や肥満気味の愛犬がいる人は国産ドッグフードが向いているでしょう。
粒の大きさや厚みが大きい
アカナ

馬肉自然づくり

アカナ(海外産ドッグフード)と馬肉自然づくり(国産ドッグフード)を比較してみるとアカナの方がずっしりと重みのある粒になっています。アカナの粒は1円玉と比較するとそれほど変わらないですが、馬肉自然づくりの粒は約1/3程度の大きさです。
日本の犬は小型犬が多いのでアカナの様に大きい粒のドッグフードを好んで食べない可能性があります。海外産のドッグフードでも小粒のフードが販売されているので、チェックしてみましょう。今までドッグフードの粒の大きさにこだわらずに選んでいた人は、愛犬の大きさに合わせた粒のドッグフードを意識して選んでみてください。
海外産ドッグフードの選び方
産地や情報開示されているものを選ぼう
アメリカのドッグフードは、FDA(食品医薬品局)とAAFCO(アメリカ飼料検査官協会)の2つの安全基準があります。この2つの機関が定めている、高い水準の審査をクリアしているドッグフードを選びましょう。公式サイトに記載してあることが多いので、気になった海外産ドッグフードがあればチェックしてみましょう。
- FDA:適切な表示や成分規格、環境衛生庁と協力して水準を規制しています。
- AAFCO:栄養適正表示の裏付けとなる基準・規制を作成しています。
さらに安心してドッグフードを購入できるように「トレーサビリティ」を掲載しているフードを選ぶことをおすすめします。トレーサビリティとは、商品の安全性を確保するため、原材料の栽培や生産者情報、工程を確認できる仕組み。袋に記載されている番号やQRコードで確認することができます。
正規輸入品を選ぼう

海外産のドッグフードは海を越えてくるので流通時間がかかり、管理が行き届かないこともあります。ただ公式サイトや正規代理店から直接購入できる場合はおすすめです。その理由は、「輸入方法」にあります。輸入方法は大きく分けて2つに分けられ、メーカーが直接契約を交わして直営店などに販売している「正規輸入品」、メーカーに関係ない第三者が直接仕入れた「並行輸入品」があります。


並行輸入の場合はトラブルがあってもメーカー側が管理体制を把握していないため、対応してもらえないケースも考えられます。海外産ドッグフードを購入するときは販売元のチェックも忘れずにしておきましょう。
添加物をチェックしよう
人工的な酸化防止剤や着色料、甘味料が添加されているドッグフードは避けるべきです。添加物は人間でも使用が禁止されているものや発がん性物質を生成する成分などがあるため、下記の成分が含まれているフードはおすすめできません。
- 酸化防止剤:BHA・BHT・エトキシキン・ソルビン酸カリウム
- 着色料:赤色2,3,40,102,104,105,106号・黄色4,5号・緑色3号・青色1,2号
- 甘味料:ソルビトール・キシリトール・グリシリジン・アンモニエート・ビートパルプ
ドッグフードに使われている添加物は大きく分けて4種類あり、その用途は様々。身体に悪いものから添加されていても問題ない添加物まで数多くあります。原材料をチェックして、愛犬の健康を害する添加物は避けましょう。今回は、おすすめの無添加ドッ[…]
ドライフードかウェットフードを選ぼう
ドッグフードはカリカリとした食感が特徴の「ドライフード」、水分が75%前後含まれている「ウェットフード」、ドライフードとウェットフードの中間に位置する「半生フード」があります。
基本的にドライフードかウェットフードの総合栄養食と記載された、ドッグフードがおすすめです。ドライフードは開封後に平均1~3ヶ月程度保存でき、多種多様なドライフードが販売されているので、愛犬に合ったドッグフードを探すことができると思います。
一方ウェットフードは酸化が早く、保存期間も1週間と短いです。そのため、大容量での販売をしておらず、高価になることも。しかし、ドライフードよりも嗜好性が高いので、ドライフードを食べない犬や顎の力が弱ったシニア犬におすすめです。
年齢に合わせたフードを選ぼう
犬も人間と同様にご飯から摂取しなければいけない、規定量の成分値があります。犬種や年齢によって値は変わりますが、成長期(生後~1歳)、成犬期(1歳~10歳)、シニア期(10歳~)に大きく分けられます。ドッグフードに記載されている成分値をAAFCOの基準値と照らし合わせて、検討してみましょう。
AAFCOが定めている総合栄養食の基準値(代表例)
栄養素 | 成長期(生後~1年以内) | 成犬期(1年以上~約10年) | 上限値 |
---|---|---|---|
粗タンパク質 | 22.5% | 18.0% | – |
粗脂肪 | 8.5% | 5.5% | – |
灰分(ミネラル類) | |||
カルシウム | 1.2% | 0.5% | 2.5% |
リン | 1.0% | 0.4% | 1.6% |
カリウム | 0.6% | 0.6% | – |
ナトリウム | 0.3% | 0.08% | – |
マグネシウム | 0.06% | 0.06% | – |
ビタミン類 | |||
ビタミンA | 5,000IU/kg | 5,000IU/kg | 250,000IU/kg |
ビタミンD | 500IU/kg | 500IU/kg | 3,000IU/kg |
ビタミンE | 50IU/kg | 50IU/kg | 1,000IU/kg |
計算や手間を掛けたくないという人は、パッケージや公式サイトに「成犬用」や「10歳以上用」、「全年齢対応」と記載してあるドッグフードから、愛犬に適したドッグフードを選んであげるといいでしょう。
なお、成長に合わせてドッグフードを切り替える場合は、以下の点を意識しましょう。
今まで与えていたドッグフードから違うフードに切り替える際は、いきなり全て新しいものにするのではなく、段階的に切り替えることをおすすめします。突然フードを変えると消化器官に負担が掛かり、消化不良や嘔吐の原因になりかねません。
引用:ドッグフードの選び方とおすすめ比較ランキング16選 | Collect.(コレクト)子犬を迎える時に気をつけたいのがドッグフード選びです。成長期に食べるドッグフードはその後の成長に大きく影響するので、ベストなフードを選ぶことが大切です。しかし、子犬用のドッグフードは種類がたくさんありすぎて何を選んで[…]
1歳未満から飼い始めて、「そろそろ成犬用のドッグフードに切り替えたい」、「既存の成犬用ドッグフードを食べなくなったから変えたい」と考えている人がいると思います。しかし、成犬用ドッグフードの種類が多く悩んだり、選び方に困っ[…]
最近愛犬の元気がない、散歩にあまりいかなくなった、食欲が減った、、、と感じた人は、既存のドッグフードからシニア犬用のドッグフードに切り替える時です。今回はシニア犬用のドッグフードの選び方や注意点、おすすめの商品をランキン[…]
海外産ドッグフードの口コミを確認
獣医師が監修したラムを使ったドッグフード
海外のおすすめドッグフード「アランズナチュラル」。
— Pet Media(ペットメディア) (@Junya56658607) November 5, 2020
獣医や栄養士などが監修したグレインフリー(穀物不使用)のドッグフード。
イギリス産の品質管理がされた低脂肪高タンパクラム肉を使っており、食べ応えも栄養価も抜群です。 pic.twitter.com/y4eVpMWRVv
国産か海外産で迷っている
国内で売られてる子犬用のフードでおすすめって
— 茶葉のあまみの渡辺 (@hageoppai) June 19, 2020
やっぱサイエンスなのかな?
海外ではどれがおすすめなんだろう
KIRKLANDかモグワンならどっちがいいんだろう( ・ᴗ・ )#子犬用#ドッグフード#獣医さんはサイエンス推し#佐藤が肥満になりそうでぶるぶる
海外は粒が大きい
海外メーカーのドッグフードは、どれもこれも粒が大きくて困る。
— ᘜღkeiღᘝ (@mohumohu_sheep) May 20, 2020
せめて半生タイプだったらいいのに。
海外産ドッグフードのおすすめランキングTOP10
※当サイトは全ての商品を実際に取り寄せて評価しています。
- CANAGAN(カナガン)4.82
カナガンは新鮮な鶏肉や野菜、海藻、ハーブなどをバランス良くブレンドしており、穀物や人工添加物を一切使用していないドックフードです。
FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)の基準を満たした工場の厳格な品質管理のもと、大量生産をせず注文を受けるごとに製造ています。エネルギーの還元効率が高いので、活発に動く犬や散歩が大好きな犬におすすめです。
また、カナガンは公式サイトやパッケージに記載されていませんが、AAFCOの基準をクリアしている商品です。
通常価格 ¥4,708(税込)/2kg 定期便価格 ¥3,766(税込)/2kg 第一主原料 鶏肉 タンパク質 29%以上 原産国 イギリス エネルギー 361kcal/100g \獣医師の81%が推奨! / - アランズナチュラル4.72
アランズナチュラルドッグフードは獣医師、栄養士、植物学者が協力し、2年という歳月を経て完成したドッグフードです。
人工添加物や穀物を使用せず、牧草で伸び伸びと育った羊の肉をふんだんに使用しています。羊肉はアレルギーが出る可能性が低いことから、注目を集めている主原料の1つなので、この機会にぜひチェックしてみてください。
また、アランズナチュラルは公式サイトやパッケージに記載されていませんが、AAFCOの基準をクリアしている商品です。
通常価格 ¥4,708(税込)/2kg 定期便価格 ¥3,766(税込)/2kg 第一主原料 羊肉 タンパク質 22.0% 原産国 イギリス エネルギー 342kcal/100g \公式サイトが最安値! / - Mog Wan(モグワン)4.72
モグワンは元々肉食である犬の食事に合わせて、原材料の56%に鶏肉とサーモンを使用しているドッグフードです。手作りご飯を意識して作られているため、アレンジして楽しむのもOK!もちろん穀物や人工添加物は使用していません。
モグワンは原材料の選定から製造までを徹底的に管理し、商品を輸出する際は直輸入(商社を通さず直接取引)しているため安心・安全なドッグフードです。
また、モグワンは公式サイトやパッケージに記載されていませんが、AAFCOの基準をクリアしている商品です。
通常価格 ¥4,708(税込)/1.8kg 定期便価格 ¥3,766(税込)/1.8kg 第一主原料 鶏肉 タンパク質 27%以上 原産国 イギリス エネルギー 363kcal/100g \パピー(子犬)に大人気! / - SOLVADA(ソルビダ)4.60
ソルビダはオーガニック食材を原材料の70%以上使用し、化学肥料や遺伝子組み換え作物を使用していないドッグフードです。さらに、穀物や人工添加物も使用していません。
腸の働きを助ける微生物を組み合わせた「シンバイオティクス」が腸内環境を改善することで免疫力が高まり、愛犬が病気になりにくい丈夫な身体作りをサポートできるドッグフードです。
また、ソルビダはパッケージに記載されていませんが、AAFCOの基準に沿って作られている商品です。
※価格は6月1時点。通常価格 ¥4,675(税込)/1.8kg 定期便価格 ー 第一主原料 鶏肉 タンパク質 25.0%以上 原産国 アメリカ エネルギー 350kcal/100g \販売ページはこちらから /
まとめ
今回は、おすすめの海外産ドッグフードの選び方やランキングをご紹介しました。
国産の方がイメージがいいと感じる方が多いですが、海外産のドッグフードも高品質で安心できるものが多くあります。海外産の場合は国産のフードよりも全体的にタンパク質が高いので、運動量の多い活発な犬に与えることをおすすめします。