
犬の散歩はどんな効果や意味があるのでしょうか。
運動をさせたいなら、家や庭で走り回るだけで運動は十分かもしれません。
しかし、愛犬にとって散歩は適度な運動になり、他の犬とのコミュニケーションをとれる場です。その他にも筋力アップや肥満対策になるため、なるべく毎日行ってください。必要な運動量や時間は、犬種や年齢によって変わるので注意してくださいね。
散歩デビューするタイミングは?

ステップ1
犬を飼い始めたらまず、動物病院で健康状態を診てもらいましょう。愛犬の健康状態を報告し、ワクチンのスケジュールを決めることで、どのくらいの時期から散歩デビューできるかが決まります。
ステップ2
犬のワクチンには様々な見解があり、「絶対この時期じゃないとダメ!」という決まりはありません。WSAVA(世界小動物獣医師会)が発表している犬のワクチネーションガイドラインによると、「6~8週齢で初回のコアワクチン接種を行い、その後16週齢またはそれ以降まで2~4週間隔で接種を行うことを推奨」と記載されています。
獣医師とのスケジュールもありますが、ガイドラインにも沿って適切な時期に注射を行ってください。
ステップ3
ワクチンを打ち終わらないと地面を歩くことはできませんが、抱きかかえた状態での散歩なら問題ありません。犬は若いうちにたくさんのことを吸収し、覚えていくのでワクチンを打っている間もなるべく散歩に連れて行ってください。
ステップ4
ワクチンの接種が一通り終わったら、ついに散歩デビューです。外に慣れていない愛犬がいたら、まずは家のベランダや庭に出してあげてみましょう。徐々に外の世界に慣れさせてあげてくださいね。
- 動物病院で獣医師さんとスケジュールを組む
- ワクチンを接種
- 抱きかかえたまま散歩する
- 徐々に散歩スタート
散歩デビューまでのまとめ
犬種別に散歩時間や適切な距離は変わってくる

体調管理やコミュニケーションのために毎日欠かさず行いたい散歩ですが、どのくらいの距離、または何時間散歩すればいいのでしょうか。
小型犬の散歩時間と距離
小型犬を飼っている人は、小型犬は散歩が必要ないと聞いたことがありませんか?室内である程度、運動していれば十分と思うかもしれませんが、ストレスの発散やリフレッシュになるため、必ず1日最低1回は散歩に連れていきましょう。
小型犬に適した散歩時間は30~60分、距離にして約1km~2kmと言われています。
犬種別の散歩時間と距離
一概に小型犬と言っても身体のサイズや活動量は大きく変わってくるため、愛犬に合った散歩時間を見つけ出してあげましょう。
以下が犬種別の目安とする散歩時間まとめです。
家庭犬など可愛がられることを目的にした犬種(30~40分)
チワワ・パピヨン・プードル・シーズー・マルチーズ
番犬として飼われていた犬種(40~50分)
柴犬・ヨークシャーテリア・ポメラニアン・フレンチブルドック
牧羊犬・牧畜犬として飼われていた犬種(50~60分)
コーギー・シェパード・ボーダーコリー・ミニチュアダックス
散歩中の飼い主さん

散歩中の飼い主さんは、色々なことに注意しなければいけません。これから書くことを意識しながら散歩し、愛犬との充実した散歩を実現してください。
犬が散歩中に歩かないときの対処法
散歩中に愛犬が歩かない場合は、抱っこした状態で散歩をさせてあげましょう。車や人に怖がっていることもあるので、外界に慣れさせてあげることが大事です。
もし、少しでも歩くことができたらおやつを与え褒めてあげます。無理にリードを引っ張る行為や、無理やり歩かせることは絶対にNGです。
散歩する道路の状況確認をしよう
毎日の散歩は基本的に家の近くで行うはずなので、犬の怪我やトラブルを防ぐためにどんな道なのかをある程度理解しておきましょう。
散歩する場所の理解は飼い主さんが把握する義務ですので、愛犬が気分よく歩くことができる道を選んであげてくださいね。
- 舗装道路:整備されているので犬も歩きやすい道です。夏場はアスファルトの温度を確認しましょう。
- 未舗装道路:整備されていないため、破片や水たまりなど愛犬に危険が及ぶことがあります。
- 草むら:虫などの害虫が多いため予防注射・ブラッシングをしましょう。
- 砂利道:夏場は石が高温になるので、注意が必要。また尖っている石にも注意です!
適度な運動になる
大人になると運動する機会が段々と減っていき、運動不足になりがちな人が増えていきます。散歩は飼い主さんにとって、適度な運動になるので運動不足の解消、体調管理、精神面も強くなるので健康上の利点がたくさんあります。さらに、週に150分以上歩く人は、そうでない人よりも死亡する可能性が約20%低いという研究結果も出ています。
ご近所さんとのコミュニケーション
最近は、ご近所さんとのコミュニケーションを取らない人が増えているイメージがあります。そんなあなたでも愛犬と一緒に散歩することで、愛犬に興味を示してくれた人が話しかけ、飼い主さん同士のコミュニケーションも取れるかもしれません。
逆に、「コミュニケーションを取りたくない」「勝手に触られたくない」と考えている人は、リードに文字付のワッペンなどを付けることで、愛犬をいきなり触る人たちから避けることができます。
散歩時に飼い主さんがすること
犬の散歩では、守らなければいけないマナーやルールがたくさんあります。よく町を歩いていると、「排泄物・排尿をしないでください」と書いてある看板を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。散歩に行く際には、特に「排泄物」と「排尿」は細心の注意を払ってください。
排泄物と排尿
外で愛犬が排泄物をした場合は、持ち帰って処分するのが当たり前のルール。散歩に行く際は、必ずエチケット袋を持ち歩きましょう。
排尿をした場合は、ペットボトルの水をかけましょう。犬は自分のテリトリーにマーキングするために、たくさんの場所に少量の排尿をします。草むらは水をかけなくても大丈夫ですが、電柱や他人の家にした場合は必ず水をかけてください。
しつけを試してみる
基本的に散歩は、飼い主さんが主導(リーダーウォーク)で行ってください。愛犬が行きたい方向に付いていく方法は、お家の中での順位を狂わせてしまうので注意が必要。信号待ちや横断歩道を渡る時は、家で教えた「待て」や「お座り」を実践して、他の人に迷惑をかけない散歩をしてください。しつけを上手く使うことで、一段階上の散歩を実現できるかもしれません。
しつけについて詳しく知りたい人がいましたら「一番効果的なしつけ。あなたのしつけは本当に正しいのか!?」を見て、しつけを行ってください。
散歩の時の必需品は何?
首輪・リード
首輪は、リードを付けるための必須道具です。首輪が初めての犬は嫌がる可能性があるので、おやつを与えながら嫌な印象を無くしてください。首輪は、汚れても洗いやすいナイロン素材の首輪を購入することをおすすめします。
リードは伸び縮みが簡単にできるタイプや伸び縮みしないタイプのリードなどがあります。人によってこの2つのタイプを使い分け、ディズニーやマーベルなど飼い主さんが好きなキャラクターが描かれているリードを選ぶことでより一層散歩が楽しくなります。
容器・ペットボトル
容器は犬が散歩の途中で喉が渇いた場合に必要になります。ペットボトルに水を入れて持っていき、喉が渇いた時はこの容器に水を入れてあげて愛犬に与えてください。最近では、折りたたんで収納できる犬用の容器も販売しているので、チェックしてみましょう。
ペットボトルの水は飲み水以外にも、愛犬が電柱や家の壁に排尿をした際に使用できます。
袋とシャベル
散歩をしている時に愛犬が排泄物をした場合はシャベルで拾い、エチケット袋に入れて持ち帰りましょう。シャベルを持って行かなくても袋に手を入れて直に取り、袋をひっくり返しても構いません。排泄物の匂いや感触が嫌な人は、シャベルを使用してください。
ライト
外が暗い時間に散歩に行く人は、ライトで周りを照らしながら散歩してください。自分の身の危険を守る他に、自動車や自転車を運転している人の印にもなるので、必ず点けて散歩してください。飼い主さんが、蛍光色の服を着ても問題ありません。
- 首輪・リード
- 容器・ペットボトル
- 袋とシャベル
- ライト
散歩に行く際の必需品
飼い主さんが悩む問題

夏場の散歩は注意が必要
暑い日の日中の散歩は危険です。特に肥満・高齢・チワワなどの短頭種は、熱中症になる可能性が高いです。適度に休憩しながら、水分補給をこまめにとって散歩をしてください。
夏場は、9時くらいから段々と気温が上がってきます。10時やお昼頃に散歩に行っていた人は、散歩の時間を早めてください。早く行くことで飼い主さん自身も熱中症を避け、愛犬の熱中症も避けられるので早めの散歩を心掛けてくださいね。
コロナ時期はどうすればいいの
コロナ期間は、絶対にマスクをして散歩をしてください。感染拡大を防ぐために、人が多く出る時間帯や他の犬の飼い主さんとのコミュニケーションを控えましょう。公園で散歩する際は、遊具などは極力触れずに散歩してください。
雨の日の散歩
普段散歩中に排泄物をしている犬は、天候関係なしに散歩に行かなければいけません。そうならない為に、家の中でも排泄物が出来るようにトレーニングをしておきましょう。雨の日に散歩に行くことも可能ですが、様々な危険があるので注意してください。
被毛
濡れた被毛をそのままにしておくと毛質が落ちたり、皮膚病を起こす可能性があります。犬用のレインコートなども購入できるので、チェックしてください。
感染
他の犬や人間が捨てたゴミが雨で流れ、普段はいない菌などがいる可能性があります。下に溜まった雨水を飲まないように気をつけましょう。
しっかり拭く
愛犬が濡れたままだと体調を崩してしまったり、被毛の質が落ちるのでしっかりと拭いてドライヤーで乾かしてください。レインコートを着て散歩に行った場合でも、同様の方法を行ってください。
犬の散歩まとめ

これから散歩デビューする人も散歩していた人も、初めて知ったルールやマナーがあったかもしれません。特に排泄物を今まで放置していた人は、絶対に取ってください。自分が思っている以上に迷惑を掛けている可能性があります。
愛犬との関係やご近所さんとのコミュニケーションを良好なものにするために、マナーを守って散歩しましょう。