犬も人間と同様にアレルギーがあると知っていますか?アレルギーの種類は、全部で3つに分類され、「ノミアレルギー」「食物アレルギー」「アトピー性皮膚炎」です。
アレルギーについての理解がないと、愛犬との楽しい生活が送れない可能性があります。
このページでは、犬のアレルギーについて説明していきます。
ノミアレルギー

ノミアレルギーの症状
ノミアレルギーは、寄生したノミが吸血するときに、唾液が体内に侵入して起こるアレルギー反応です。
一ヵ所だけ噛まれたとしても、強度の痒みを誘発する恐れがあり、噛まれた部分にかゆみを伴う発疹がみられる場合もあります。噛まれた部分を掻いてしまうと、広範囲(背中、脚、腹部、尾部)に症状がでてきます。
- 広範囲の脱毛
- かゆみ
- 発疹のある部分が傷だらけになる
- 食欲不振
ノミアレルギーの対策と治療方法
対策
犬を撫でる時や散歩から帰ってきた時は、必ずノミがいないかチェックしてください。
野良猫が家の庭に出入りすることで、ノミを持ってきてしまう可能性があります。隣の家などに被害がない程度で、野良猫が庭に入らないような手入れをしておきましょう。
ノミは基本的に冬では寒くて生存できません。しかし、犬を室内で飼っている場合は、冬でもノミに注意して生活しなければいけません。外とは違い冬の家の中は、常に暖かい状態が保たれるので、家の中に生存している可能性があります。特に犬がよく寝ているところを掃除してください。
散歩後の注意点
- 室内で飼っている犬は、寝る場所を掃除してあげる
- 散歩中に草むらに入らせない
- 散歩に行った後は、すぐにブラッシングを掛け、ノミがいないかを確認する
治療法
ノミアレルギーを発症した場合は、まずは掛かりつけの獣医師の元へ連れて行きましょう。抗炎症薬や抗生剤、外用ステロイド剤を投与することでよくなります。
しかし、ステロイド剤を長期間、使用した場合は内臓や皮膚、筋肉、皮膚が薄くなるなどの副作用が出る可能性があります。
長期の使用を考えている場合は、獣医師さんと相談して投与するか決めましょう。
アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の症状
ハウスダストやカビ、ほこり、フケなどに対して身体が過敏に免疫反応を示し、痒みが起こる病気です。遺伝子が関わるため、若くに発症した場合は生涯付き合っていく可能性があります。
皮膚のバリア機能や免疫機能の低下、食事の有害反応、菌の繁殖、かゆみ、精神的要因などが原因として考えられています。そのため、治療も1つの原因に対してではなく、総合的な治療を行う事が大切です。
アトピー性皮膚炎の対策と治療方法
対策
決定的な予防法はありませんがストレスを減らし、皮膚を保護する効果があるシャンプーや必須脂肪酸のサプリメントなどによる定期的なスキンケアが有効です。
アトピー性皮膚炎は生まれつきの体質が関係するので、1歳~3歳辺りで発症しやすいと言われています。
治療方法
一般的に、犬のアレルギーは獣医師さんのもとへ連れて行けばほとんど心配ありませんが、仕事などで忙しい方はシャンプーを使って症状の経過をみてください。
主な治療法
- 薬物療法、薬用シャンプー
- 皮膚用のドッグフードサプリメント
- 掛かりつけの獣医師に診てもらい、注射をしてもらう
アトピー性皮膚炎が起こりやすい犬種
数ある犬種の中で、特に下記の犬種の被害が多いようです。該当する犬種を飼っている・飼おうとしている人は、アトピー性皮膚炎に注意しながら生活してください。
食物アレルギー

食物アレルギーの症状
食物アレルギーとは、ペットの食事に含まれている牛肉、乳製品、穀類、鶏肉、卵などに過敏な反応が起こり、皮膚症状や消化器症状を起こす病気です。
食物エネルギーの原因は解明されていませんが、特定の成分を異物として身体が認識し、侵入者を攻撃排除するために炎症が起こります。今まで普通に食べていたドッグフードもアレルギー反応を起こす場合があるので、フードの原材料に何が入っているのかを確認してください。
食物アレルギーの主な症状
- かゆみ
- むくみ
- 下痢や嘔吐
- 涙やけ
- フケ
食物アレルギーの対策と治療方法
対策
最近は、食物アレルギーに対応したドッグフードが販売されています。例えば、アレルゲンとなりうるタンパク質をあらかじめ分解してあるものや、アレルギー反応を引き起こしづらい羊肉や鹿肉、馬肉を使用しているドッグフードがあります。
ただし、遺伝や環境要因などの目に見えない要因もあるため、予防はなかなか難しいようです。
治療方法
食物アレルギーが出た場合には、食事療法食に切り替えてください。
あまりに症状が治まらない場合は、動物病院でアレルゲン検査をしてもらいましょう。
まとめ
近年は、アレルギー症状を発症する犬が増加している傾向にあります。今までアレルギーと無関係だった愛犬も、ある日突然アレルギーになる可能性があります。
最低限の知識を身につけ、症状が重い場合はかかりつけの獣医師さんのもとで、診察してください。